現在、世界中でSDGsやESG経営など、環境に配慮した企業活動が求められております。
日本でも2030年度までの温室効果ガス48%削減、2050年までのカーボンニュートラル実現という国際目標を掲げております。
しかし、2030年度までのカーボンニュートラル実現について達成出来る確率は、以下の要因によって左右されると考えられ、現時点では、50%程度と見込まれています。
達成に影響する要因
① 再生可能エネルギーの導入拡大
2030年度までに48%の削減目標を達成するためには、再生可能エネルギーの導入拡大が不可欠です。2022年度の再生可能エネルギーの導入量は、全体の約20%にすぎず、2030年度までに約40%まで拡大する必要があります。
そのためには、太陽光発電や風力発電などの導入コストの低減や、地域における再生可能エネルギーの導入促進が求められます。
② エネルギー効率の向上
エネルギー効率の向上も、削減目標達成に重要な役割を果たします。2022年度のエネルギー消費量は、2013年度比で約14%減少していますが、2030年度までにさらに約20%減少させる必要があります。
そのためには、省エネ家電の普及や、企業におけるエネルギー効率の改善が求められます。
③ 化石燃料の使用削減
化石燃料の使用削減も、削減目標達成に不可欠です。2022年度の石炭火力発電の割合は約30%にすぎず、2030年度までにさらに約20%削減する必要があります。
そのためには、再生可能エネルギーの導入拡大や、原子力発電の活用拡大が求められます。
④ 国際協力
国際協力も、削減目標達成に不可欠です。日本は、世界の温室効果ガス排出量の約2%を占めており、単独で削減目標を達成することは困難です。
そのためには、国際社会と協力して、各国の削減目標の達成を支援することが求められます。
2023年2月にGX(グリーントランスフォーメーション)推進法が可決され今後10年間で国から約20兆円の予算が算出される事となりました。
GX推進法は企業の脱炭素化を支援する法律です。
企業はGX推進法に基づく以下の支援を受けることができます。
- 再生可能エネルギーの導入や、エネルギー効率の向上を支援する補助金
- 脱炭素化に取り組む企業の認定制度
- 脱炭素化に取り組む企業の国際的な連携支援
これらの支援を受けることで、企業は脱炭素化に必要な投資や、脱炭素化に向けた技術開発を進めることができます。
また、GX推進法は一般家庭の生活の質の向上にもつながる効果が期待されております。
- 再生可能エネルギーの普及による電気料金の低減
- エネルギー効率の向上による省エネ効果
- 脱炭素化による環境改善
これらの支援を受けることで企業以外でも、より安価で安心なエネルギーを利用でき、環境に優しい生活を送ることができます。
補助金情報(詳しくはお住まいの自治体にお問い合わせください)
令和5年度予算 及び 令和4年度補正予算 脱炭素化事業一覧(環境省)
太陽光発電設備の設置に対する東京都の助成事業(東京都環境局)
令和5年度神奈川県自家消費型再生可能エネルギー導入費補助金(神奈川県環境農政局)
おおさかスマートエネルギーセンター(大阪府環境農林水産部)
京都府のエネルギー政策(京都府政策環境部)
愛知県住宅用地球温暖化対策設備導入促進費補助金(市町村との協調補助)(愛知県地球温暖化対策課)